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ハイエースの寒冷地仕様

2019/11/11

私は車を新車で購入する時は必ず寒冷地仕様を選んでいます。ハイエースも迷わず寒冷地仕様で発注しました。

寒冷地仕様は新車の特権

寒冷地仕様はメーカーオプションです。

  • メーカーオプション(メーカー工場にて取り付け)
  • ディーラーオプション(販売店にて取り付け)

メーカーオプションは発注前に決定する必要があります。標準仕様で新車を発注した後に寒冷地仕様を追加することはできません。標準仕様の中古車に寒冷地仕様の装備を後付けするのは非常に困難です。したがって、寒冷地仕様を選べるのは新車の特権といえるでしょう。

寒冷地仕様の装備

ハイエースの寒冷地仕様の装備は、カタログを見ても良くわかりませんが、メーカーのホームページに詳しい情報があります。

寒冷地仕様の装備

Q:寒冷地仕様の装備について教えて。

A:寒冷地仕様の装備は、こちらの資料をご確認ください>>

トヨタ お問い合わせ・よくあるご質問 | 車種別のご質問 | ハイエースについてのご質問

ボディーカラー

  • 標準仕様(DX):モノトーン ソリッド(1コート)
  • 寒冷地仕様:モノトーン ソリッド(2コート)

※スーパーGLは寒冷地仕様が標準装備

寒冷地仕様の装備

融雪材などの付着による腐食を防ぐため、寒冷地仕様は塗装が厚くなっています。

防塵処理

  • 標準仕様:なし
  • 寒冷地仕様:あり

寒冷地仕様の装備

詳細は不明です。

冷却水(LLC)濃度

  • 標準仕様:30%
  • 寒冷地仕様:50%

寒冷地仕様の装備

冷却水の凍結を防ぐため、寒冷地仕様はLLCの濃度が濃くなっています。LLCに求められる性能(凍結温度は)JIS規格で基準が定められています。

JIS K 2234:2006 不凍液 2種(LLC)

項目LLC
凍結温度
50体積分率%
水溶液
−30℃以下
30体積分率%
水溶液
−14.5℃以下

日本工業標準調査会:データベース検索-JIS検索
冷却水(LLC)

なお、トヨタ車には赤色のクーラント液が使われています。クーラント液は赤色の他に緑色や青色の製品も流通していますが、性能の違いはありません。

マニュアルアイドルアップ

  • 標準仕様(ディーゼル車):なし
  • 寒冷地仕様(ディーゼル車):あり(スイッチ式)

※ガソリン車は設定なし

寒冷地仕様の装備

寒冷地仕様はPTCヒーター(後述)のスイッチをONにすると、アイドリングがアップします。

フューエルヒーター

  • 標準仕様(ディーゼル車):なし
  • 寒冷地仕様(ディーゼル車):あり

※ガソリン車は設定なし

寒冷地仕様の装備

軽油の凍結によりエンジン始動が困難になるのを防ぐため、寒冷地仕様はフューエルヒーターを装備しています。

リアドアアウトサイドモールディング

  • 標準仕様:なし
  • 寒冷地仕様:あり

寒冷地仕様の装備

ハイエース寒冷地仕様 リアドアアウトサイドモールディング

寒冷地仕様はスライドドアの下側に黒い樹脂製のリアドアアウトサイドモールディングを装備しています。

ステップ&ステップカバー

  • 標準仕様(DX):スライド(樹脂プレート)、バック(鉄板)
  • 寒冷地仕様:標準仕様+スライド(ロアスカッフ)

※スーパーGLは大型の樹脂スカッフプレートが標準装備

寒冷地仕様の装備

ハイエース スーパーGL 大型樹脂スカッフプレート

リアフォグランプ(右側のみ)

  • 標準仕様:なし
  • 寒冷地仕様:選択可

寒冷地仕様の装備

こちらの純正オプションは選択しませんでした。リアフォグランプを付けると、テールランプが右側だけ特殊な形状になり、社外LEDテールランプへのカスタムができなくなってしまいます。

ヒーターミラー

  • 標準仕様:なし
  • 寒冷地仕様:選択可

寒冷地仕様の装備

4型(2013年11月~)から、寒冷地仕様はヒーターミラーを選択できるようになりました。

フロントヒーター

  • 標準仕様(ガソリン車):なし
  • 標準仕様(ディーゼル車):あり(PTC(電熱器))
  • 寒冷地仕様(ガソリン車):あり(PTC(電熱器))
  • 寒冷地仕様(ディーゼル車):あり(ホットガス+PTC(電熱器))

寒冷地仕様の装備

ハイエース寒冷地仕様 PTCヒータースイッチ

PTCはエンジン始動直後の水温が冷えた状態でも、すばやく室内を温めるための電気式補助ヒーターです。PTCヒータースイッチをONにして、温度調整ダイヤルを最大にすると温風を発生します。

リアヒーター

  • 標準仕様(DX):なし
  • 寒冷地仕様:選択可

※スーパーGLは寒冷地仕様が標準装備

寒冷地仕様の装備

ハイエース リアヒータースイッチ

バッテリー

  • 標準仕様(ガソリン車、1TR-FE&2TR-FE):55D23R(48AH)
  • 標準仕様(ディーゼル):85D26R(55AH)
  • 寒冷地仕様(ガソリン車、1TR-FE):標準仕様と同じ
  • 寒冷地仕様(ガソリン車、2TR-FE):55D26R(55AH)
  • 寒冷地仕様(ディーゼル):85D26R×2(55AH×2)、車両重量+30kg

寒冷地仕様の装備

低温環境下ではバッテリーの性能が低下するため、寒冷地仕様はバッテリー容量が大きくなっています。ハイエースのバッテリーの仕様については別途記事にしています。

メインバッテリー
ハイエース寒冷地仕様 増設バッテリー

⇒バッテリーの仕様

ただし、寒冷地仕様は標準仕様よりもバッテリー交換時の費用が割高になってしまいます。そこで、私は、バッテリーへの負荷を減らして長持ちさせるために、ソーラーチャージャーを導入したり、灯火類をHIDやLEDに交換して省電力化しています。

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オルタネーター

  • 標準仕様(DX):100A
  • 寒冷地仕様:130A

※スーパーGLは寒冷地仕様が標準装備

寒冷地仕様の装備

寒冷地仕様はバッテリー容量が大きいため、オルタネーターの発電量も大きくなっています。

スターター

  • 標準仕様(ガソリン車、1TR-FE):1.0KW
  • 標準仕様(ガソリン車、2TR-FE):1.6KW
  • 標準仕様(ディーゼル車):2.2KW
  • 寒冷地仕様(ガソリン車、1TR-FE):1.6KW
  • 寒冷地仕様(ガソリン車、2TR-FE):標準仕様と同じ
  • 寒冷地仕様(ディーゼル車):2.7KW

寒冷地仕様の装備

寒冷地仕様は始動性能を向上させるため、スターター出力が大きくなっています。

スノーモード

  • 標準仕様:なし
  • 寒冷地仕様(ガソリン車、1TR-FE):あり

寒冷地仕様の装備

スノーモードをオンにすると、発進時のギヤを1速から2速に変更してスリップを防止します。

寒冷地仕様の価格

寒冷地仕様の価格は、私が購入した2型で2.94万円でした。 3万円増 でこれだけ装備がグレードアップするなら非常にリーズナブルだと思います。

ハイエース 見積り

⇒ハイエースの見積りとローン

積雪地方向けの社外オプション

ハイエースはモデル周期が長く販売台数が多いため、社外オプションが豊富です。社外オプションで自分好みにカスタムできるのもハイエースの魅力のひとつです。実際に雪道を走る場合は、寒冷地仕様の装備の他に、下記のような社外オプションを追加すると安心です。

スタッドレスタイヤ

夏タイヤのままで積雪路を走るのは非常に危険です。スタッドレスタイヤならよほど深い雪で無い限り安全に走れます。また、降り始めの微妙な路面でも、夏タイヤ+チェーンのように装着のタイミングで悩む必要がありません。積雪地方で冬に納車してもらう場合は、夏タイヤではなくスタッドレスタイヤを装着してもらうよう交渉するのも手です。

ハイエースでの雪道走行

⇒スタッドレスタイヤの履き替え

ウィンターワイパー

ノーマルワイパーのブレードは骨組みがむき出しになっているため、雪などが付着してヒンジが凍結することがあります。ヒンジが凍結すると、ブレードがガラスの曲面にフィットしないため拭き残しが発生します。

ウインターワイパー

一方、ウインターワイパーのブレードはヒンジがゴムで覆われているため、凍結の心配がありません。

  • フロント 長さ500mm
  • リア 長さ425mm

フォグランプ

ヘッドライトやフォグランプをHID化(またはLED化)してある場合は、降雪時に乱反射が発生しやすくなり視認性が悪化します。私は悪天候時の視認性を重視してフォグランプをあえてハロゲンのままとして、ハロゲンバルブの色を純正のホワイトからイエローに変更しています。

フォグランプ

⇒フォグランプのイエローバルブ化

まとめ

私は車を新車で購入する時は必ず寒冷地仕様を選んでいます。寒冷地仕様は標準仕様に対してわずかな価格増で装備がかなりグレードアップします。新車を購入する際は、雪道を走らない方でも寒冷地仕様の選択を一考する価値があると思います。

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