ソーラーチャージャーによるバッテリー上がり対策
2019/11/13
ハイエースのバッテリー上がり対策としてソーラーチャージャーを取り付けました。
Table of Contents
バッテリーの仕様
ハイエースのバッテリーの仕様については別途記事にしています。
ソーラーチャージャー導入の目的
バッテリーには定期的な充電が必要
今時の車はカーナビやセキュリティによる暗電流(待機電流)が多いので、長期間乗らずに放置するとバッテリーが上がってしまいます。私は休日にしかハイエースに乗らないので、バッテリーの充電不足が心配でした。
意外と厄介なバッテリーの充電
駐車場にACコンセントがない場合、バッテリーを充電するためにはいちいち車体から外してAC充電器が使える場所まで運ぶ必要があります。しかし、バッテリーを外している間は、電源を失うため、セキュリティが動作せず、時計もリセットされてしまいます。
ソーラーチャージャーのメリット
ソーラーチャージャーを取り付けていれば、晴天下では常にバッテリーが補充電されます。急速充電のような発熱を伴わないのでバッテリーを痛める心配がありません。よって、バッテリー充電の手間を省くことができ、バッテリー寿命の延命効果も期待できます。
ソーラーチャージャーの仕様
製品の仕様
私が購入したソーラーチャージャーは、本来はプレジャーボート用として開発された製品です。カー用品店で販売されている一般的な製品の2倍ほどの出力があり、サイズも大きめです。
- メーカー:サンセイ工業
- 商品名:ソーラーチャージャー135
- 品番:SE-135
- システム電圧:12V
- 最大出力電流:135mA
- 発電量:約8Wh/日=約0.67Ah/日(好天時の目安値)
- サイズ:幅125mm x 長394mm x 厚14mm (突起部含む)
- その他機能:夜間逆電流防止回路、発電表示用LEDテストボタン
- 付属品:シガーライター付きコード、ワニ口グリップ付きコード、フロントガラス設置用吸盤4個
- 購入店:インターネット通販
- 購入年月:2008年7月
- 購入価格(税込、送料別):5565円
私が購入した製品は現在では生産中止になってしまったようですが、他社から同等品が販売されています。
製品の能力
製品の仕様から、バッテリーの充電に必要な時間をざっくりと計算してみました。
- 車種:200系ハイエース、2型、ディーゼル車、寒冷地仕様
- 搭載バッテリー:85D26R×2
- バッテリー容量:55Ah×2=110Ah
- 充電所要時間:110Ah÷0.67Ah/日=164日=5.5ヶ月
私のハイエースは寒冷地仕様なのでバッテリーが2個搭載されています。バッテリーが1個の通常仕様であれば、晴天が続けば3ヶ月で満充電にできることがわかります。
ソーラーチャージャーの取り付けに必要な工具類
- 内張りはがし
- スパナ 10mm
- ニッパー
- 電工ペンチ
- クワ型端子
- (半田こておよび半田)
- (ホットブローまたはドライヤー)
- (ダブルコード)
- (熱収縮チューブ)
※()内:電源コード長が不足する場合のみ必要
ピラートリムを外すために内張りはがしが必要です。
ソーラーチャージャーの取り付け
ソーラーチャージャーの取り付け位置
ソーラーチャージャーは窓ガラスに吸盤で貼り付ける構造になっています。しかし、フロントウィンドウとサイドウィンドウに物を貼り付けることは、法律(道路運送車両法)によって禁止されています。
4-46 窓ガラス
4-46-1 性能要件(書面等による審査)(中略)
(5) 自動車(中略)の前面ガラス及び側面ガラス(中略)は、運転者の視野を妨げないものとして、(中略)、細目告示別添 37「窓ガラスの技術基準」に適合するものでなければならない。
(後略)
4-47 窓ガラス貼付物等
4-47-1 性能要件
4-47-1-1 視認等による審査(1) 4-46-1(5)に規定する窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着(中略)され、はり付けられ、塗装され、又は刻印されていてはならない。
(中略)
⑬自動車に盗難防止装置が備えられていることを表示する標識又は自動車の盗難を防止するために窓ガラスに刻印する文字及び記号であって、側面ガラスのうち、標識の上縁の高さ又は刻印する文字及び記号の上縁の高さがその附近のガラス開口部の下縁から100mm以下、かつ標識の前縁又は刻印する文字及び記号の前縁がその附近のガラス開口部の後縁から125mm以内となるように貼付又は刻印されたもの
(後略)
そこで、リアクォーターウィンドウに取り付けることにしました。リアクォーターウィンドウなら、私が購入したような大きめのソーラーチャージャーを貼り付けても視界の妨げになりません。
ソーラーチャージャーの取り付け手順
- ワニ口クリップの切り落とし
製品は本体とコードが脱着可能な構造で、コードはシガーライター付きとワニ口クリップ付きの2種類が付属していました。バッテリーに直接配線したいのでワニ口クリップは切り落としました。 - ソーラーチャージャー本体の取り付け
製品に付属している吸盤でソーラーチャージャー本体をリアクォーターウィンドウガラスに貼り付けます。 - 内張りの取り外し
CピラートリムとBピラートリムを取り外します。内張りの剥がし方については別途記事にしています。 - 配線
Cピラー→ルーフ→Bピラー→エンジンルームへコードを通します。コードの長さが不足する場合はダブルコードで延長します。 - バッテリーへの接続
コードの終端にクワ型端子を圧着し、バッテリーターミナルボルトと共締めします。
ソーラーチャージャーの費用対効果
通常、バッテリーの寿命は3年~4年程度と思われます。しかし、私のハイエースのバッテリーは、新車で納車以来、7年と11ヶ月も持ちました。そこで、ソーラーチャージャーなしとありで年間コストをざっくりと計算してみました。
- バッテリー寿命:
- ソーラーチャージャーなし:5年
- ソーラーチャージャーあり:7年11ヶ月=7.9年
- 年間コスト:
以上より、年間コストはソーラーチャージャーありの方が安い計算になりました。ソーラーチャージャーはバッテリー交換後も引き続き使えますから、実際のメリットはもっと大きいことになります。
まとめ
ハイエースのバッテリー上がり対策としてソーラーチャージャーを取り付けました。通常、バッテリーの寿命はせいぜい5年と考えられますが、私のハイエースのバッテリーは定期的な充電を行っていないにも関わらず8年弱も持たせることができました。