ハイエースの車検
2023/02/01
乗用車からハイエースに乗り換えて、ナンバーが5ナンバーから4ナンバーになりました。車検では5ナンバー車と4ナンバー車の違いに注意する必要があります。
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車検の有効期限
4ナンバー車(貨物車)は5ナンバー車(乗用車)よりも車検の有効期限が短く設定されています。これは、貨物車は乗用車よりもシビアなコンディションで使用されることを考慮したものと考えられます。4ナンバー車を新車で購入した場合、最初の車検は2年後ですが、2回目以降の車検は毎年受ける必要があります。
- 4ナンバー:1年(新車時2年)
- 5ナンバー:2年(新車時3年)
なお、車検は有効期間満了日の1ヶ月前から受けることができます。
車検の費用
1年あたりの法定費用は、4ナンバー車も5ナンバー車もほとんど変わりません。
区分 | 4ナンバー | 5ナンバー |
---|---|---|
車検の有効期限 | 1年 | 2年 |
車両重量 | - | 2トン超~2.5トン以下 |
車両総重量 | 3トン超~4トン以下 | - |
重量税 | 16,400円/1年 | 41,000円/2年 |
自賠責 | 17,270円/1年 | 27,840円/2年 |
印紙代 | 1800円 | 1800円 |
合計 | 35,470円/年 | 35,320円/年 |
注1.重量税・自賠責:平成25年現在の埼玉県における金額
ユーザー車検の費用は、業者に頼んだ場合の半分程度ですみます。
費目 | 業者 | ユーザー |
---|---|---|
法定費用 | 4万円弱/年 | 4万円弱/年 |
車検代行手数料 | 約1万円/回 | |
消耗品(オイル等) | 約1万円/回 | 約1万円/回 |
工賃 | 約4万円/回 | |
合計(4ナンバー車) | 10万円弱/年 | 5万円弱/年 |
車検に必要な書類
必要な書類は下記の通りです。
- 車検証
- 自賠責保険証書
- 定期点検簿
(車両に付属のメンテナンスノートに添付されています)
なお、平成27年の4月から車検時における納税証明書の提示が省略できるようになりました。
車検前の点検項目
整備は業者に任せるとしても、下記のような最低限の項目は自分で点検しておきたいところです。
また、ハイエースの車検では、パーテーションバー、バン用タイヤ、バン用ホイールを使用しているかなどの確認も必要です。
パーテーションバー
座席と荷室の間には仕切り棒が必要です。普段は外している人もいますが、私は車検の時に忘れないように付けっぱなしにしています。
タイヤ
バン用タイヤを使用する必要があります。タイヤにLT表示(日本規格:小型トラック用)またはC表示(ヨーロッパ規格:商用車)が有ることを確認します。
アルミホイール
バン用ホイールを使用する必要があります。純正ホイールなら問題ありませんが、社外アルミホイールの場合、JWL-Tマーク(貨物車用軽合金ホイール技術基準適合品)が刻印されていることを確認します。私はこの規定を知らずに車検で指摘を受け、慌てたことがあります。検査官にJWL-Tマークの刻印を見つけていただき事なきを得ました。
フロントガラス
フロントガラスに視界を妨げる物が貼り付けてあると不合格になります。ダイヤル型ステッカーを貼ることができるのは、定期点検を整備工場に依頼した時のみで、定期点検をユーザー自身で実施した場合は剥がす必要があります。また、社外品のフィルムアンテナやETCインジケーターは製品選びや貼り付け位置に注意する必要があります。
4-46 窓ガラス
4-46-1 性能要件(書面等による審査)(中略)
(5) 自動車(中略)の前面ガラス及び側面ガラス(中略)は、運転者の視野を妨げないものとして、(中略)、細目告示別添 37「窓ガラスの技術基準」に適合するものでなければならない。
(後略)
4-47 窓ガラス貼付物等
4-47-1 性能要件
4-47-1-1 視認等による審査(1) 4-46-1(5)に規定する窓ガラスには、次に掲げるもの以外のものが装着(中略)され、はり付けられ、塗装され、又は刻印されていてはならない。
(中略)
⑬自動車に盗難防止装置が備えられていることを表示する標識又は自動車の盗難を防止するために窓ガラスに刻印する文字及び記号であって、側面ガラスのうち、標識の上縁の高さ又は刻印する文字及び記号の上縁の高さがその附近のガラス開口部の下縁から100mm以下、かつ標識の前縁又は刻印する文字及び記号の前縁がその附近のガラス開口部の後縁から125mm以内となるように貼付又は刻印されたもの
(後略)
ヘッドライト、ボジションランプ
ヘッドライトのハロゲンバルブをHID化(またはLED化)した場合、光軸がずれて不合格になることがあります。光軸の調整はディーラーよりも車検場最寄りの「テスター屋」に頼んだ方が早くて安上がりです。マニュアルレベライザー車は、光軸調整の前にレベライザーのダイヤルを「ゼロ」位置に戻す必要があります。なお、ヘッドライトとボジションランプの色は白以外は不可です。
ベッドキット
ベッドは溶接やボルトで固定してあると車検に通りません。私の装着しているベッドキットは簡単に取り外せる構造なので荷物扱いという解釈ができます。しかし、ベッドキットを積んだまま車検を受けると、毎回のように指摘を受け説明を求められます。
セミバケットシート
社外品のシートレールでは不合格になる可能性があります。
荷室の荷物
荷物は光軸や重量に影響するので、余計な荷物は全て下ろすのが無難です。私はベッドキットを積んだまま車検を受けたところ、検査官に「50kg以上の荷物はNG」と言われたことがあります。「手で持ち上げられる重さだということが確認できれば積んだままでOK」とのことだったので、床板ごと荷物を持ち上げて無事車検に合格することができました。
まとめ
私は年間走行距離が5000km未満と少ないため、ユーザー車検を利用して維持費を節約しています。準備をしっかりすれば、素人でも難しいことはありません。最初の車検は業者に頼んで、2回目と3回目の車検はユーザーで通し、4回目の車検は再び業者に頼みました。新車で購入してから5年経ちますが、25000kmしか走っていないので特に不調はありません。次の車検もまたユーザーで通そうと思っています。