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ハイエースのエンジンオイル

2019/11/13

200系ハイエースの主力エンジンは、3000コモンレール式直噴ディーゼルターボの1KD-FTVです。1KD-FTVは、ディーゼル規制をクリアするための複雑な機構が採用されたエンジンです。そのため、 エンジンオイルの管理にあたっては、一般的なガソリンエンジンよりも、気を付けたい点があります。

ハイエース用ディーゼルエンジンの特徴

1KD-FTVはDPRと呼ばれる排気ガスフィルターを搭載しています。DPRは、触媒にすすが溜まると燃料を追加噴射して焼却します。

私が所有する2型(2007-2010)1KD-FTVのDPRは構造上の欠点が指摘されています。噴射ポンプから追加噴射された燃料の燃え残りが、シリンダを流れ落ちてオイルパンに溜まり、オイルレベルが増加するというのです。オイルレベルの増加を放置した場合、エンジンオイルが希釈されて所定の性能を発揮できなくなり、エンジンの故障を招く恐れがあります。

1KD-FTV(ハイエース3型)以降の燃料添加弁

3型のカタログを確認すると排気ポートと触媒の間に追加噴射用の燃料添加弁が設けられているので、上記の欠点は解消されていると考えられます。

ハイエース用ディーゼルエンジンオイルの規格

1KD-FTVの指定オイルはDL-1という規格が採用されています。DL-1はクリーンディーゼル車専用の規格で乗用車用とは仕様が異なっています。

  • 規格名称:DL-1
  • 硫酸灰分:0.6%以下
  • 粘度:5W-30

JASOエンジン油規格普及促進協議会|自動車用ディーゼル機関潤滑油(JASO M 355:2008)の運用マニュアル

DL-1は触媒の目詰まりの原因となる硫酸灰分(アッシュ)の量が抑えられています。また、省燃費を実現するため粘度が低めに設定されています。低粘度のオイルを使用すると、撹拌抵抗が少なくなる代わりに、部品を保護する油膜が薄くなるので、エンジンにはより精度の高い加工が要求されます。

ハイエースのエンジンオイル容量

車両に付属しているメンテナンスノートにエンジンオイルの容量が記載されていす。
1KD-FTVのオイル交換に必要なオイルの量は5L強です。

  • オイルのみ交換時:5.4L
  • オイル・フィルター交換時:5.6L
オイルレベルゲージ

オイル交換はいつも業者に任せています。前回のオイル交換時、オイルレベルが下限側を少し超える程度になるようリクエストしてみました。出庫後、オイルレベルをチェックしてみたところリクエストどおりになっていました。

オイルレベルゲージ

約3200km走行後、オイルレベルをチェックしたところほとんど増えていませんでした。よって、私の使い方では、2型用1KD-FTVの欠点とされているエンジンオイルの希釈問題を気にする必要は無さそうです。

エンジンオイルの交換時期

車両に付属しているメンテナンスノートにオイルの推奨時期サイクルが記載されています。

  • オイル交換:走行15000kmごと、または1年ごと
  • オイル・フィルター交換:走行15000kmごと

私は、年間走行距離が5000km弱なので、毎年、車検のたびにオイル交換しています。走行距離に関わらず半年で交換する人もいますが、私は鈍感なのか、半年ぐらいではオイルの劣化を感じることができません。

まとめ

ハイエースのユーザー層は、整備にあまり手をかけずにオイルを酷使する人が多いと思われるので、耐久性の高い作り込みがされているはずです。しかし、万一、エンジンが故障すると、修理にしろ買い換えにしろ、とてつもない出費になってしまいます。オイルを酷使しすぎないように気をつけて好調を長く保ちたいと思います。

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