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ヘッドライトのロービーム検査

2019/11/13

昨年に引き続き、今年もハイエースをユーザー車検に通して来ました。ユーザー車検はこれで4回目になります。 

車検場

⇒ハイエースのユーザー車検(3回目)

今回から、ヘッドライトの検査基準が変わり、ロービーム検査が始まりました。そこで、後付けHIDのまま車検に通るか挑戦してみました。

ヘッドライトのHID化

私のハイエースはヘッドライトをHID化してありました。これまで、ハイビーム検査にはHID化したままで問題なく合格していました。ヘッドライトのHID化については別途記事にしています。

HID点灯の様子(フロントビュー)

⇒ヘッドライトのHID化(1) 製品の仕様

ヘッドライト検査基準の変更

ロービーム検査の開始

ロービーム検査の開始については、平成27年1月に自動車検査独立行政法人(現在の独立行政法人自動車技術総合機構)から発表がありました。

前照灯試験機の選択について
~平成10年9月1日以降製作車のすれ違い用前照灯検査~

1.前照灯試験機の選択

平成27年9月1日から、平成10年9月1日以降に製作された自動車(二輪、大特除く)の前照灯試験について、原則、すれ違い用前照灯(ロービーム)により検査を実施します。なお、平成 10 年 8 月 31 日以前の製作車はこれまでどおり走行用前照灯(ハイビーム)で検査します。

(後略)

前照灯試験機の選択について(自動車検査独立行政法人)平成27年1月

変更前の検査基準(ハイビーム検査)

変更前の基準では、ハイビーム側の検査にて、所定の光量を満足することを要求されます。

4-57 走行用前照灯

(中略)

4-57-2 性能要件等
4-57-2-1 テスタ等による審査
走行用前照灯は、夜間に自動車の前方にある交通上の障害物を確認できるものとして、(中略)次の基準に適合するものでなければならない。
(保安基準第32条第2項関係、細目告示第42条第2項及び第3項関係、細目告示第120条第2項関係)

(中略)

イ 計測値の判定
(ア)(中略)走行用前照灯(中略)は、その光度が最大となる点(以下(中略)「最高光度点」という。)が、前方10mの位置において、走行用前照灯の照明部の中心を含む水平面より100m上方の平面及び当該水平面より当該照明部中心高さの5分の1下方の平面に挟まれた範囲内にあり、かつ、走行用前照灯の最高光度点における光度が、次に掲げる光度以上であること。
a 四灯式以外のものであってすれ違い用前照灯が同時に点灯しない構造のものにあっては、1灯につき15,000cd

(中略)

③ 走行用前照灯の照射光線は、自動車の進行方向を正射するものであること。(中略)この場合において、(中略)前照灯試験機(走行用)を用いて(中略)自動車を計測したときに、走行用前照灯(中略)の最高光度点が、前方10mの位置において、走行用前照灯の照明部の中心を含み、かつ、車両中心線と平行な鉛直面より左右にそれぞれ270mmの鉛直面の範囲内にあるものは、この基準に適合するものとする。(中略)

(細目告示第120条第3項第4号関係)
(参考図)走行用前照灯の判定値〔①イ(ア)及び③関係〕

走行用前照灯の判定値

(後略)

審査事務規程 第4章 新規検査及び予備検査(独立行政法人自動車技術総合機構)

変更後の検査基準(ロービーム検査)

変更後の基準では、ロービーム側の検査にて、所定の光量を満足しつつ、対向車を眩惑しない適切な配光が要求されます。

5-58 すれ違い用前照灯

(中略)

5-58-2 性能要件
5-58-2-1 テスタ等による審査
すれ違い用前照灯は、夜間に自動車の前方にある交通上の障害物を確認でき、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、(中略)次の基準に適合するものでなければならない。

(中略)

イ 計測値の判定
(ア)前照灯試験機(すれ違い用)による計測を行うことができる場合
a カットオフを有するすれ違い用前照灯の場合
(a)エルボー点は、すれ違い用前照灯の照明部の中心を含み、かつ、水平面より下方0.11°の平面及び下方0.86°の平面(中略)並びに車両中心線と平行な鉛直面より左右にそれぞれ1.55°の鉛直面に囲まれた範囲内、又は、前方10mの位置において、当該照明部の中心を含む水平面より下方20mmの直線及び下方150mmの直線(中略)並びに当該照明部の中心を含み、かつ、車両中心線と平行な鉛直面より左右にそれぞれ270mmの直線に囲まれた範囲内にあること。
(b)すれ違い用前照灯の照明部の中心を含み、かつ、水平面より下方0.6°(中略)の平面及び車両中心線と平行な鉛直面より左方に1.3°の鉛直面が交わる位置、又は、前方10mの位置において、当該照明部の中心を含む水平面より下方110mm(中略)の直線及び当該照明部の中心を含み、かつ、車両中心線と平行な鉛直面より左方に230mmの直線の交わる位置における光度が、1灯につき6,400cd以上であること。

(参考図)カットオフを有するすれ違い前照灯の判定値〔①イ(ア)a(a)及び(b)関係〕

すれ違い用前照灯の判定値(照明部の中心の高さが1m以下の場合)

(後略)

審査事務規程 第4章 新規検査及び予備検査(独立行政法人自動車技術総合機構)

後付けHIDの問題点

配光特性の違いの影響

ハロゲンとHIDでは光源の位置が完全には一致しないため、光軸を調整しても適切な配光が得られない可能性があります。

HIDの光軸(ロービーム)

リフレクター焼けの影響

HIDが発生する紫外線はリフレクター焼けの原因となります。HIDの光軸調整がうまくいかない場合、ハロゲンバルブに戻す必要がありますが、リフレクター焼けを残したままハロゲンバルブに戻しても所定の光量を得られない可能性があります。

HIDによるリフレクター焼け

ロービーム検査前の準備

ロービーム検査が始まってからは、HID化したままでは車検に通らないという噂をよく耳にしていました。そこで、今回は前回にも増して慎重に準備して車検に臨みました。車検当日は、早めに陸運支局に到着して、最寄りのテスター屋さんに駆け込みました。まずは、HID化したままで光軸を検査して車検に通るかどうか判断することにしました。

ヘッドライトテスターによる検査結果(光軸調整前)

ハイビーム側の光軸はハイビーム検査に問題無く合格する状態に調整してありました。しかし、ハイビーム検査に合格したままの状態だと、ロービーム側の光軸が上がりすぎてしまうため、普段はレベライザーで光軸を少し下げていました。

レベライザーのダイヤルを「ゼロ」位置に戻したところ、左右ともカットオフライン外へのグレア光(漏れ)が発生していました。このままではロービーム検査には合格できません。

ロービームの検査結果(光軸調整前)

ヘッドライトテスターによる検査結果(光軸調整後)

カットオフライン外へのグレア光が発生しなくなるまで光軸を下げたところ、左側はロービーム検査に合格できる配光になりました。しかし、右側はエルボー点付近に配光ムラが発生してしまいました。この配光なら実用には支障無さそうですが、ロービーム検査に合格させてもらえるかは微妙なところです。

ロービームの検査結果(光軸調整後)

そこで、HIDを取り外して、ハロゲンバルブに戻すことにしました。

ハロゲンバルブへの交換

HIDの光軸調整がうまくいかない場合を想定して、あらかじめ、インターネットオークションにてリフレクター焼けの無い中古のヘッドライトハウジングを購入して持ち込んでいました。

ヘッドライトハウジング

テスター屋さんの敷地内でヘッドライトハウジングごと交換してハロゲンバルブに戻し、再度、ロービームの光軸を調整しました。

ヘッドライトハウジングの交換

ヘッドライトの外し方については別途記事にしています。

ヘッドライトの取り外し

⇒ヘッドライトの外し方

リフレクター焼けのあるヘッドライトハウジングは、殻割りしてリフレクターに再めっきを施し、予備として引き続き使用するつもりです。

初めての無指摘合格

ヘッドライトハウジングの交換でバタバタしたもののの、準備の甲斐あって、無事、車検に合格することができました。今回のユーザー車検は、バイクも含め通算5回目の挑戦にして初めての無指摘合格でした。

まとめ

今回の車検からロービーム検査が始まりました。前回までのハイビーム検査にはHID化しままで合格できましたが、今回からのロービーム検査にはHID化したままでは合格できませんでした。しかし、今後、ロービームの光軸ズレで対向車に迷惑をかけるような車は減ることでしょう。今回のヘッドライト検査基準の変更は素直に歓迎したいと思います。

ヘッドライトのLED化

その後、車検対応をうたうLEDヘッドライトバルブが普及してきたので、ヘッドライトをLED化しました。

すると、LED化したままでもロービーム検査に合格できるようになりました。

ロービームの検査結果(LED)
LEDヘッドライトの光色

ヘッドライトのLED化については別途記事にしています。
⇒ヘッドライトのLED化(1) 製品の仕様

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