ハイエースのトランポ化(6) ラダーレールの選び方と使い方
2022/11/07
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バイクの積み方
ハイエースでバイクを運ぶためにトランポ用品をいろいろ購入しました。
ハイエースへのバイクの積み方については別途記事にしています。
ノーマルのハイエースの場合、地面と荷室床面には約60cmの高低差があります。そこで、ラダーを使ってバイクの積み降ろしを行います。
ラダーのメリット
ラダーは建設現場用の足場板等で代用できないこともありません。昔、ツーリング中に仲間が事故に遭い、レンタカーのハイエースにバイクを積み込んだことがあります。ラダーが無かったので、どうやって荷室に積み込むか悩んでいたところ、事故現場に隣接する民家にお住まいの方が木製の板を貸してくださいました。しかし、バイクの積み込み作業中は、板がずれたり折れたりしないかヒヤヒヤものでした。
- 接地側端部および荷室側端部に板の厚さ分の段差が発生する。
- 板の固定が難しいため、作業中にズレて落下する可能性がある。
- タイヤがスリップして脱輪する可能性がある。
ラダーを使えば、足場板等よりも安全にバイクの積み降ろしができます。
ラダー選びのポイント
一口にラダーと言っても様々なタイプの製品が販売されています。ラダーを購入する際には下記のようなポイントを確認して、運びたいバイクに適した製品を選ぶと良いでしょう。
材質
材質はアルミ製の製品が大半ですが、スチール製の製品もあります。スチール製の製品はアルミ製の製品に比べて安価で頑丈な半面、アルミ製の製品よりも重たくて錆びやすいのが難点です。
強度
強度はミニバイクなら最低でも100kg以上、オフロード250ccなら150kg以上、リッターバイクなら200kg以上、オーバーリッターバイクなら250kg以上の重さに耐えられる製品を選びたいところです。強度に余裕が無いと、積み降ろし作業の勢いで折れてしまう恐れがあります。
有効長さ
有効長さは1.5m程度~3m程度の製品が販売されています。長さが長いほど、ラダーの勾配が緩やかになるので、バイクの積み込みが楽になります。また、長さが長いほど、ラダーと荷室床面の折れ曲がり角度が緩やかになるので、バイクを荷室に積み込む時に車体の下面を擦りにくくなります。
有効長さ | 形状 | 床面高さ | 勾配 | 交角 | 車名 | ホイールベース | 最低地上高 | クリアランス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1800 | ストレート | 620 | 35.2% | 159.9 ° | NSF100 | 1000 | 120 | 31 |
1800 | ストレート | 620 | 35.2% | 159.9 ° | CBR1000RR | 1410 | 130 | 5 |
2100 | ストレート | 620 | 30.0% | 162.8 ° | CBR1000RR | 1410 | 130 | 24 |
2100 | ストレート | 620 | 30.0% | 162.8 ° | マジェスティ | 1550 | 110 | -7 |
2100 | ストレート | 620 | 30.0% | 162.8 ° | ソフテイル FXCWC ロッカーC | 1758 | 130 | -3 |
2400 | ストレート | 620 | 26.1% | 165.0 ° | CBR1000RR | 1410 | 130 | 37 |
2400 | ストレート | 620 | 26.1% | 165.0 ° | マジェスティ | 1550 | 110 | 8 |
2400 | ストレート | 620 | 26.1% | 165.0 ° | ソフテイル FXCWC ロッカーC | 1758 | 130 | 15 |
2150 | 湾曲 | 620 | 36.0% | - | CBR1000RR | 1410 | 130 | 72 |
2150 | 湾曲 | 620 | 36.0% | - | ソフテイル FXCWC ロッカーC | 1758 | 130 | 47 |
もし、荷台の高さに対してラダーの長さが足りず車体の下面を擦りそうになった場合、ラダーの後端を大勢で持ち上げれば積み込むことができます(お神輿作戦)。
スロープの形状
スロープの形状はストレートタイプの製品と湾曲タイプの製品があります。湾曲タイプの製品は、スロープの上側が水平に近いので、バイクを荷台に積み込む時に車体の下面を擦りにくい利点があります。
ただし、スロープの下側では勾配がきつくなります。また、バイクを降ろす時にスロープの上側ではバイクを後退させてもバイクがなかなか地面に近づかないので、じれったさを感じるかもしれません。
フックの形状
フックの形状はベロ式の製品とツメ式の製品があります。
ベロ式
ベロ式のラダーはベロを荷台の床に乗せて使用します。ただ乗せただけでは作業中にラダーが脱落する可能性があるため、タイダウンベルト等で荷台に固定する必要があります。
ツメ式
ツメ式のラダーはツメを荷台の枠にひっかけて使用します。ツメ式のラダーをベロ式のラダーのように荷台の床に乗せて使用すると数cmの段差が発生してしまいます。
ノーマルのハイエースはツメを引っかけることができませんが、ラダーレシーバーを取り付ければ、ツメ式のラダーを引っかけることが可能になります。ラダーレシーバーの詳細については別途記事にしています。
有効幅
幅18cm程度~40cm程度の製品が販売されています。幅が広いほど、脱輪のリスクが少なくなります。
断面の形状
断面の形状はフレームで下からスロープを支えるタイプの製品と、フレームで左右からスロープを挟み込むタイプの製品があります。後者はレールがガイド代わりになるので脱輪を防ぐ効果が期待できます。
収納時の長さ
折りたたみ式の製品を購入する場合、収納時の長さが荷室の幅を超えないような製品を選んだ方が、車内に積む時の自由度が高くなります。
スロープ表面の処理
スロープ表面がツルツルした製品は雨で濡れた時に滑りやすいので危険です。
ラダーの仕様
メイン(バイク用)
私は、お世話になっているバイク屋さんのをマネをして、大型バイク向きのこちらの製品を購入しました。プロが選ぶ製品だけあって、頑丈で作業中のたわみが気にならないところと、持ち手が付いていて扱いやすいところが気に入っています。
- メーカー:昭和ブリッジ販売
- 商品名:アルミブリッジ(アルミのはしご)
- 品番:BAW-240-25
- フックの形状:ツメ式
- 有効長さ:2400mm
- 有効幅:250mm
- フレーム高さ:55mm
- 収納時寸法:全長1240mm×全幅302mm×全高130mm
- ヒンジ数:1ヶ所
- 最大積載荷重:250kg
- 本体重量:12kg
- その他特長:持ち手(取っ手)付き、走行面滑り止め(プレス突起加工)
- 購入店:実店舗
- 購入年月:2009年1月
- 購入価格(税込):35910円
サブ(人間用)
人間用のラダーはバイク用と同じにする必要はありません。私は、2ヶ所のヒンジを備えているこちらの製品を購入しました。ヘの字型にすればスロープとして自立させることができ、コの字型にすればベンチや洗車台として使うことができます。
有効長さは1800/2100/2500mmの3タイプが有りましたが、2500mmタイプは収納時の長さが荷室の幅に収まらないため、2100mmタイプを選びました。残念ながら現在では生産中止になっています。
- メーカー:LUTZ(ルッツ)
- 商品名:MULTI PURPOSE LADDER
- 品番:OSL-01
- フックの形状:ツメ式
- 有効長さ:2100mm
- 有効幅:290mm
- 収納時寸法:全長1310mm×全幅310mm×全高140mm
- ヒンジ数:2ヶ所
- 足使用時床高:450mm
- 最大積載荷重:200kg
- 本体重量:8kg
- 購入店:インターネット通販
- 購入年月:2009年5月
- 購入価格(税込、送料込み):24675円
まとめ
私はハイエースにバイクを積むとき、2本のラダーを使用しています。メインのラダーはツメ式の折りたたみタイプ、サブのラダーは2ヶ所のヒンジを備えた多用途タイプです。ラダーには色々なタイプの製品があります。ラダーの購入にあたっては、バイクやトランポのサイズを考慮して候補を絞り込むと良いでしょう。