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ハイエースのトランポ化(7) スタンドの選び方と使い方

2022/11/07

バイクの積み方

ハイエースでバイクを運ぶためにトランポ用品をいろいろ購入しました。

トランポ用品(一式)

ハイエースへのバイクの積み方については別途記事にしています。

バイクの積み込み

⇒トランポ化(5) バイクの積み方

バイクを荷室に積み込んだら、スタンドをかけて自立させる必要があります。スタンドを外したレーサー車両では、リアスタンドやフロントスタンドを使用します。一般車両はセンタースタンドやサイドスタンドが使用できますが、リアスタンドやフロントスタンドを使用した方が安全性や作業性が向上します。

バイク用スタンド(一式)

リアスタンド

リアスタンドのメリット

安全性の向上

リアスタンドは、センタースタンドやサイドスタンドより頑丈で接地幅が広いのでバイクの安定性が高まります。

作業性の向上

タイダウンベルト(スクーター)

荷室内で通常の方法でセンタースタンドを立てるとバイクがわずかながら後ろに後退してしまい、荷室前方に隙間が空いてしまいます。私は、原付スクーターを運ぶ場合、荷室前方にきっちり詰めるために、右手で後輪を浮かせながらセンタースタンドを立てています。

リアローラースタンド

大型バイクを運ぶ場合、片手で後輪を浮かせてセンタースタンドを立てることは不可能です。しかし、リアスタンドを使用すれば、バイクを荷室前方にきっちり詰めることができます。また、リアスタンドはバイクを運ぶ時だけでなく、メンテナンス時にも重宝します。

積載性の向上

リアスタンドは、サイドスタンドで支えた場合と違ってバイクが垂直に自立するので荷室を広く使えます。

リアスタンド選びのポイント

リアスタンドはスイングアームを支持してリフトアップする構造になっています。支持方法やサイズの違いによって様々なタイプの製品が販売されています。リアスタンドを購入する際には下記のようなポイントを確認して、運びたいバイクに適した製品を選ぶと良いでしょう。

支持方法の違い

リアスタンドの支持方法には「V受け式」、「L受け式」、「貫通シャフト式」があります。

  • V受け式
    前後左右方向の位置合わせが簡単です。ただし、スイングアームにフックボルトを取り付け可能なバイクにしか使えません。

     

    リアスタンド(V受け式)

  • L受け式(ユニバーサル式)
    スイングアームにフックボルトを取り付けなくても使えます。ただし、スイングアームの下側が平たい形状のバイクにしか使えません。

     

    リアスタンド(L受け式)

  • 貫通シャフト式
    バイクとスタンドを一緒に移動できるのが利点です。ただし、リアアクスルシャフトにφ8mm以上の貫通穴があるバイクにしか使えません。また、荷室内では貫通シャフトの抜き差しはできないこと、リアアクスルシャフトから突き出した貫通シャフトが邪魔になる可能性があることから、トランポ用にはやや不向きかもしれません。

     

    リアスタンド(貫通シャフト式)

ローラーの有無

リアスタンドには「ローラー有り」の製品と「ローラー無し」の製品があります。トランポ用には「ローラー有り」の製品が適しています。

  • ローラー有り
    その場でリフトアップすることができるので、トランポ用に適しています。

     

    リアスタンド(ローラー有り)

  • ローラー無し
    リフトアップするとバイクが後ろに下がってしまうので、トランポ用には適していません。

     

    リアスタンド(ローラー無し)

有効幅

支持金具の間隔は微調整が可能ですが、有効幅が広すぎると支持金具がスイングアームに届かなくなります。また、有効幅が狭すぎるとステーがスイングアームの下に入らなくなってしまいます。

リアスタンド(有効幅)

有効高さ

有効高さが不足しているとリフトアップできません。また、有効高さが高すぎると重心が上がりすぎて不安定になります。

リアスタンド(有効高さ)

ハンドル部の長さ

ハンドル部が長いほどリフトアップする時の力が少なくてすみます。ただし、ハンドル部が長すぎると荷室からはみ出してしまう可能性があります。

リヤローラースタンド(セカンドシート:17cm前)

リアスタンドの仕様

私は大型オンロードバイク用のこちらの製品を購入しました。

リアスタンド本体

  • ブランド名:J・Trip(ジェイ・トリップ)
  • 商品名:ショートローラースタンド(V受け付き)
  • 品番:JT-127VRD(JT-125RD+JT-107A)
  • 有効幅:210~390mm
  • 有効高さ:330mm
  • 重量:5Kg
  • 購入店:実店舗
  • 購入年月:2009年1月
  • 購入価格(税込):13650円

リアスタンド用フックボルト

私はバイクメーカーの純正オプションを購入しましたが、リアスタンドのメーカーからも同等品が販売されています。

  • ブランド名:J・Trip(ジェイ・トリップ)
  • 品名:フックボルト 6mm シルバー アルミ ヤマハ/アプリリア/ドカティ/トライアンフ等
  • 品番:JT-107GSL
  • 定価(税抜):2200円

リアスタンド用貫通シャフト

通常はV受けを使用していますが、レース用に貫通シャフトも購入しました。貫通シャフトを使用すると、バイクにスタンドを付けたまま移動できるので、車検場やスターティンググリッドで並ぶ時に便利です。

  • ブランド名:J・Trip(ジェイ・トリップ)
  • 商品名:アクスル貫通シャフト
  • 品番:JT-107B
  • サイズ:φ8
  • 購入店:実店舗
  • 購入年月:2009年1月
  • 購入価格(税込):1575円

フロントスタンド

フロントスタンドのメリット

フロントホイールクランプを使用すると、バイクを荷室に積み込んで前輪を乗せるだけで素早く自立させることができます。

フロントスタンド選びのポイント

支持方法の違い

フロントスタンドは、支持方法の違いによって、「フロントホイールクランプ」、「フロントフォークアップスタンド」、「フロントステムアップスタンド」に分けられます。トランポ用には「フロントホイールクランプ」が適しています。

  • フロントホイールクランプ
    バイクの前輪を乗せるだけでホルダーが前輪を挟みこみ、バイクを垂直に自立させることができるのでトランポ用に適しています。

     

    フロントホイールクランプ(積み込み後)

  • フロントフォークアップスタンド

    前方へのはみ出しが大きいこと、ローラーで滑走する危険があることから、トランポ用には適していませんが、メンテナンス用には適しています。また、タイヤウォーマーの使用が可能になります。

    フロントフォークアップスタンド

  • フロントステムアップスタンド

    フロントフォークアップスタンドと同様、トランポ用には適していませんが、メンテナンス用には適しています。フロントフォークアップスタンドとの最大の違いはフロントフォークの交換作業が可能になることです。

    フロントステムアップスタンド

対応ホイール径、対応タイヤ幅

前輪のサイズに対応した製品を選ぶ必要があります。

ストッパーの構造

フロントホイールクランプは、バイクの前方にストッパー(支柱)がはみ出すので、荷室の長さにバイクとストッパーが収まるか確認する必要があります。

フロントスタンドの仕様

私は大型バイク用のこちらの製品を購入しました。ストッパーは、フロントホイールの直径に合わせて2段階に調節可能です。

  • メーカー:アストロプロダクツ
  • 商品名:AP フロントホイールクランプ
  • 対応ホイール径:16~18インチ
  • 対応タイヤ幅:110~130mm
  • 本体サイズ:W520×D620×H380mm
  • 重量:12Kg
  • 購入店:実店舗
  • 購入年月:2009年1月
  • 購入価格(税込):6500円

私が購入した製品よりもストッパーの調節範囲が広く、小型バイクにも対応可能な製品も販売されていますが購入しませんでした。小型バイクにも対応可能な製品は、大型バイクに使用する状態ではストッパーのスライド部が前方に大きくはみ出すため、荷室の長さにバイクが収まらない可能性があります。

ステップスタンド

ステップスタンドのメリット

スタンドを外したレーサー車両の場合、ちょい掛け用のサイドスタンド(ステップスタンド)を使用すると、荷室からバイクを降ろしたあと、素早く自立させることができます。ただし、ステップスタンドはステップバーに取り付ける構造になっているので、可倒式のステップには使用できません。

ステップスタンドの種類

ステップスタンドには「逆T型」の製品と「三角型」の製品があります。

逆T型ステップスタンド

私は最初、逆T型のスタンドを使用していました。高さが調整可能なので、大型バイクだけでなくミニバイクにも使用できるのが利点です。

ステップスタンド(T型)

三角型ステップスタンド

その後、逆T型の製品が壊れてしまったため、よりシンプルで頑丈そうなこちらの製品に買い替えました。なお、私は100円ショップで購入したフック付ゴムバンドを取り付けて、車体に付けたまま移動する時に邪魔にならないようにしています。

ステップスタンド(三角型)
  • メーカー:バトルファクトリー BATTLE FACTORY
  • 商品名:サイドスタンド アウター Hタイプ
  • 対応ステップバー径:φ27mmまで
  • 有効高さ:360mm(スタンド底辺~パイプ下面)
  • 購入店:実店舗
  • 購入年月:2011年11月
  • 購入価格(税込):3150円

まとめ

スタンドには色々な種類があります。私はハイエースにバイクを積むとき、フロント側にはホイールクランプを、リア側にはローラースタンドを使用しています。フロントホイールクランプを使用するとサイドスタンドの無いバイクでも荷室内で素早く自立させることができます。リアローラースタンドはバイクの洗車やメンテナンスにも重宝するので、トランポを所有していない方でも、持っていて損はないと思います。

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